2007年9月9日日曜日

「恥ずかしかったけど、やっぱり富士山がいい」(清水國明) ……加藤登紀子に較べてよほど正直な人



今晩の馬鹿テレビ東京:
Yahoo!テレビ - 日曜ビッグバラエティ: "日曜ビッグバラエティ◇タレントや著名人がプライベートの理想郷としてたどり着いた大自然での生活に密着。千葉・鴨川でロハスライフを送る加藤登紀子は、娘や孫と野菜作りを満喫している。また、清水國明の現在の拠点は山梨・富士河口湖町。2005年に自然の温かさを伝えるための施設を設立した。ログハウス造りに夢中の清水は、ログハウスをついのすみかにしたいと語る。果たしてどんなログハウスを完成させるのか。"
好感が持てたのは、清水國明。チェーンソーで自分の足を切りながら、頑張っている。清水の体をはった田舎暮らしに比べ、加藤登紀子のは、微妙に胡散臭いな。

清水國明は、なんでも一生懸命なのがいい。だからブラックバス擁護論(下記の本)を書いてしまって、ニッポンのPTAおばさんなどの「環境主義者」から総攻撃を受けてしまった。思いこみの強い「PTAおばさん」や「環境主義者」」を敵にしては客商売はやっていけない。芸能人としての清水國明の生命はこれで断たれてしまったと言っていいが、彼がいい人間であることには変わりはないのである。彼は正論を言ったまでだと思う:

清水國明『釣戦記、ブラックバス琵琶湖リリース禁止裁判』……何だかユウツになる読後感 

その清水國明の体をはった田舎暮らしに比べ、加藤登紀子のそれは、なんだか嘘くさい。全共闘の指導者だった旦那がうまいことして手に入れた千葉県の壮大な農場をもとに「自給自足」暮らしをして自慢している。現代ニッポンに置いてはある程度の農地さえ持って居れば「自給自足」は可能。固定資産税はゼロに等しいし、年貢を納める必要がないからだ。

でも、農地の固定資産税がゼロに等しいのは、農民が日本国民の食糧を供給してくれるという前提があってこそだ。その貴重な国土である農地を使って都市住民に役に立たない「自給自足」をしているのでは、自分の農地に「宅地並の固定資産税」を払ってくれなければ、筋が通らない。都市住民は猫の額ほどの家庭菜園に宅地基準の固定資産税を払っている。ごく小規模の庭でも年間何十万円にも上る。加藤登紀子の趣味的農園は固定資産税を払っていないはずだ。

これは加藤登紀子のケースばかりには限らない。ニッポンのほとんどの農家がやっていることは、加藤登紀子と同じような「趣味的園芸農業」である。「地産地消」とかいって所詮自給自足を目指す「家庭菜園農業」なのである。それはそれで結構だが、だったら、農地にも宅地並みの固定資産税を払って貰わないと、理屈の整合性がとれない。日本の限られた貴重な国土を「趣味的園芸農業」を続ける既得権者集団が無駄に浪費しているのである。

ニッポンの農業問題は「土地問題」に他ならない。これを正確に認識することがすべての議論の起点である。

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